マンションの表示

 

第三者機関による住宅性能評価を活用する

建築後のマンションの構造部分は確認のしようがありませんし、プロでない限り判断しづらいものです。しかし、建物そのものの耐久性に関わる重要な事柄ですので、担当者にできる限り尋ねるようにしましょう。

 

2000年から始まった住宅性能表示制度では、マンションの性能を各項目ごとに数値などで表示しています。任意の制度なので実施しているマンションはあまり多くありませんが、第三者機関の評価を受けたマンションには「設計住宅性能評価書」と「建設住宅性能評価書」が発行され、それぞれ法に基づいたマークが付与されます。こうしたマンションなら、一般の人にも性能がわかりやすく、第三者機関によるチェックを受けた安心感があります。

 

 

タワーマンションは確実なメンテナンスが未知数

タワーマンション

 

新築マンションの場合、構造や設備などはしっかりと確認しても、将来のメンテナンスのことまではなかなか気づきにくいものです。都市部で人気のタワーマンションは、一般的なマンション以上に構造の堅固さを強調していますが、近年、問題点となっているのが、維持・修繕です。日本では、タワーマンションの歴史が浅く、維持・修繕の実績が少ないのです。

 

外壁補修などはゴンドラでの作業のため、少しでも風があると中断され、修繕期間は長くなりがちで費用もかさみます。そもそも、修繕工事を行えるメンテナンス会社が少なく、その分料金が割高です。高層階のメンテナンスを低層階の住民も負担するとなるとお互いに不公平感も生まれ、住民同士のドラブルにもなりかねません。タワーマンションは十数年の歴史ですが、すでに維持が難しくなりつつあるマンションもあるようです。眺望などのメリットもありますが、将来を見越した上手な買い物をしましょう。

 

 

マンションの構造をスタイルを知る

マンションの工法は「S造」「RC造」「SRC造」など、いずれも鉄骨や鉄筋を使い、工場やオフィスビルなどにも多く用いられる工法です。鉄は強靭な性質を備える一方、熱や水に弱い側面を持っています。そのため、躯体(くたい)をコンクリートや耐火被覆材(たいかひふくざい)で覆い、火災時の変形を抑えます。コンクリートは水によるサビを防ぐ効果もありますが、長い年月の間には空気と反応し、徐々にサビが進行してしまいます。こうした劣化を少しでも防ぐために、外壁タイルを貼ったり、吹付塗装、コンクリート部分の防水工事などが行われます。

 

構造形式は面で建物を支える壁式構造と線で支えるラーメン構造に大別できます。設計の自由度が高いのは取りはらえる壁が多いラーメン構造で、リフォームしやすい利点があります。

 

躯体構造

S造(鉄骨構造)

H型鋼や角型綱で建物の骨組みを組む工法。RC造やSRC造に比べて軽く、地盤への負担が比較的小さいため、高層マンションなどに適している。鉄自体は火事に弱いため、鉄骨のまわりに耐火皮膜材をコーティングする。

 

RC造(鉄筋コンクリート構造)

鉄筋のまわりに型枠を組んでコンクリートを流し込む工法。引っ張る力が強い鉄筋と、圧縮する力に強いコンクリートを組み合わせることにより、強度を出している。中層マンションに多い。

 

SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート構造)

鉄骨で骨組みを組んだまわりに鉄筋を配し、コンクリートを流し込む工法。RC造よりも柱を細くできる上に耐震性にも優れてるが、S造・RC造に比べてコストが高くなる。高層マンションや超高層マンションに適している。

 

構造形式

壁式構造

壁と床によって建物を支える構造。面で支えるため、部屋の内部に柱や梁が出ないので、すっきりとした空間を作ることができる。取り払えない壁が多いため、間取りの変更がしにくい。中低層マンションに多い。

 

ラーメン構造

柱や梁によって建物を支える構造。構造上必要な壁が少ないため、比較的大きな空間を作ることができる。しかし、梁や柱が室内に出っ張り、家具などの配置に制限が出ることもある。最近では、各住戸の壁で耐えものを支える耐震壁付ラーメン構造が主流。

 

マンションは地震対策がカギ!

地震の対策

 

マンションの基礎は、建物自体の重さを支え、地震や台風などの災害に備える意味でも重要な部分です。さらに、地震の多い日本では、地震に強いマンションが資産価値を高める決め手の一つとなっています。日本での地震対策の構造には、耐震・制震・免震の3つがあります。

 

建築基準法に定められた最低の耐震基準である耐震構造は、建物自体を頑丈につくり、数百年に一度の大地震の揺れに耐えるとされているものです。しかし、建物自体は倒壊しないものの、地盤の揺れが直接建物に伝わるため、家具などが散乱して、住む人に危険が及ぶ可能性があります。

 

これを防ぐために増えつつあるのが免震構造です。建物と地盤の間に免震装置を設置し、地盤の揺れを建物に伝わりにくくします。大地震でも家具が倒れにくくなりますが、設置や維持にコストがかかります。制震構造は、制振装置を建物に設置し揺れ幅を小さくするもので、免震装置よりもコスト安です。最近の超高層マンションには、免震と制震を組み合わせて地震対策を行う物件も登場しています。

 

 

専有部分と共用部分を知る

自由に使えるのは専有部分のみバルコニーは実は共用部分だけです。「建物の区分所有等に関する法律(区分所有法)」に基づき、マンションは所有者個人が所有する専有部分と所有者全員が共有する共用部分に分かれています。専有部分は意外に少なく、バルコニーやアルコーブ(玄関前の部分)、専用庭、隣家や上下階と接している壁や床は共用部分です。ドアや窓も外側は共用部分ですので、自分たちの好みだけで取り替えることはできません。リフォームする際も管理組合に届け出る義務があります。

 

共用部分に所有者個人の専有使用権が認められている場合があり、バルコニー、アルコーブ、集合郵便受け、トランクルームなどがこれにあたります。この部分を、つい自由に使える専有部分と勘違いしてしまいがちですが、実際はマンション所有者全員の持ち物になります。

 

管理規約は必ず事前にチェック!

ベランダや専有庭は、共用部分ですが、これは災害時の避難経路として使われることが理由の一つです。そのため、ベランダに物置などを置く場合は要注意です。ベランダガーデニングも規制されていることがあります。また玄関ドア、ベランダ、窓のサッシ枠やガラスは共用部分です。居室側の塗装は可能ですが、外側を塗装することや、ドアそのものを取り替えることはできません。

 

こういったルールはマンションの管理規約に明記されています。新築マンションの場合、分譲時には管理規約や使用細則は不動産会社が策定済みです。たとえば、水道の配管が水漏れした場合、どの部分が水漏れしたかで、修理費を管理組合が出すのか、個人で出すのかが変わってきます。マンション生活を細かく定めたルールブックになりますので、購入前に入手し、必ず確認しておきましょう。

 

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